以上の通り、ドル円は、テクニカル的に「底堅さ」を見せつつも、ファンダメンタルズ的な弱さが、「続伸を阻む」シナリオが想定されます(中国による景気刺激策がリスク選好ムードをもたらすも持続性には懐疑的)。本日発表される一連の米経済指標(2月製造業PMI、2月サービス業PMI、1月中古住宅販売件数など)が冴えない結果となった場合には、「米景気減速懸念→米利下げ観測再燃→米長期金利低下→ドル売り」の経路で、ドル円が一気に押し下げられるリスクも想定されます(週末を前にしたポジション調整にも警戒)。新型コロナウィルスに絡むヘッドラインや、米経済指標の結果、米国株式市場の動向を睨みながらも、当方では一巡後(ドル円ショート勢のロスカット一巡後)のドル円反落をメインシナリオとして予想いたします(昨年4月に記録した高値112.41を前に伸び悩む展開)。

本日の予想レンジ:111.50ー112.50